プロスポーツカメラマンの新時代

プロアスリートを追い続けるカメラマン。それは最前線に立って、大きなボディに長いレンズ(望遠レンズ)を装備してブレないように脚に固定するような、かなり重装備なイメージではないでしょうか?

レスポンシブを追求。スポーツカメラマン

「プロカメラマン」と聞いて、iPhone 6s Plusと、予備のバッテリーパックを持っているだけの人を思い浮かべる人はいないでしょう。

ところが、実際にそういう人物がいるのです。名前をBrad Manginという。かれこれ20年以上もスポーツカメラマンとしての仕事をしていて、スーパー・ボウルやワールドシーリーズ、そしてオリンピックでも写真を撮ってきました。

ただし、彼もこれまではデジタル一眼カメラ(もちろん昔はフィルムカメラも使っていた)で仕事をしていました。しかし最近はもっぱらiPhoneを使ってスポーツイベントの撮影を行うようになったのです。カメラがコンパクトになるおかげで、大きな機材を持ち込む必要がなくなり、また違った魅力をもった写真が撮れるようになったのだと言っています。

この話を最初にきいたときは、話を大げさにしているのだろうと思いました。しかしiPhoneで撮影して、そしてiPhoneのみを使って編集した写真を見ると、ようやく彼の話を信じることができたくらいです。

スポーツ写真といっても、通常イメージするようなものとは少し異なったアプローチで写真を撮っているのです。

Bradは、まず自分の機材で撮ることのできる写真、すなわち機材の限界を知ることが大事なのだと言っています。確かにiPhoneに搭載されたカメラは素晴らしい性能を持っています。しかしコンマ数秒を撮るのに適しているとは言えません。シャッターチャンスを逃してしまう事もありますよね?そこでBradは、従来のスポーツ写真とは異なる表現方法を探り、iPhoneのコンパクトさによって得られるメリットを活かした写真を撮るようにしたのだと言います。

たとえば大きな機材の持ち込みができない場所の時こそ発揮するのは当然ですが、大掛かりな機材を持ち込まないことにより、被写体の緊張感を和らげる機能もあるそうで、より自然な写真が撮れるケースがあるのです。

また、撮影および編集をすべてiPhone上で行うことにより、作業のスピードアップを行えるというメリットもあります。従来の方法にくらべてはるかに早く、写真を世界中の人に見てもらうことができるようになるのです。

ゴルフトーナメントでは、ホールを移動するたびにカメラマンについて回って、写真の入っているメモリカードを編集室に持ち込む人材を用意しています。Bradはその場で自ら編集などを行い、ただちにメディア本部に真を送るようにしているそうです。Bradの方法は、過去のいかなる方法よりも素早く写真を公開、シェアできるようになっているのだそうです。

ちなみに写真の編集にInstagramなどSNSアプリのフィルターもたまに使うそうです。

ただし、Instagramのフィルターを使う場合も、まずはカメラを機内モードにするのだそうです。そうしておけば、写真はスマートフォン本体に保存され、間違って共有される心配もない。

またGoogleのSnapseedを使うこともあるとのこと。Googleの無料写真編集アプリケーションで、アマチュアおよびプロフェッショナルの双方から支持を集めているアプリです。

ちなみに、ゴルフの1大会中に、Bradは3,232枚の写真を撮影したそうです。このうち最終的に公開したのは380枚。なおBradは同じ写真をさまざまなカラーバリエーションやサイズバリエーションでシェアしているそうで、これにより編集部側で目的に応じた写真を選択することができます。

iPhoneの描写力だから勝負出来る。

ともかく、スマートフォンに搭載されるカメラは高機能化の一途をたどっているようです。たくさんの重たい機材を運ばずに、iPhoneなどにシフトするプロ写真家も増えつつあるみたいです。常に狙った写真が撮れるわけではないのだが、コンパクトで邪魔にならないiPhoneでこそなし得る表現があって、あえてそれを活かした写真が今後多く見られるようになるでしょう。

もちろん機材にこだわり、一枚のクオリティーを追求する手法は衰退はしないでしょうが、それらとは全く別のカテゴリーと考えても、ただ早く簡単にとういうだけでなくiPhoneだから出来る撮影、iPhoneだから撮れる写真。があると思います。

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