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豆腐写真

水と食の清い関係

豆腐 -TOFU- とうふ

水と豆腐の優しい関係

「涼水十選」はいかがだったでしょうか。富士山周辺には涼しくて綺麗な場所がこんなにもあるのです。さて、富士山周辺にはそんな綺麗で涼しさを感じられる涼水があると分かったところで、そんな綺麗で美味しい湧水が活かされる“食”お豆腐の紹介を是非ここでさせていただきたいのです。

お豆腐に使われる素材、皆さんはご存知ですか。形だけでなく、素材も至ってシンプルなのです。「水」「大豆」「にがり」。これです。そのため、素材の良し悪しだけでも大きく味が左右されるのです。

その中でも特に大切なのが「水」なのです。今回の取材を通して、水はお豆腐の臭みに大きく関わるということを教えられました。この写真のように、お豆腐を水槽の中に浸しているのはお豆腐からでる臭みを常に取り除いているためなのだそうです。

そのため水をシンクに溜めたままにせず、少しずつ抜きながら常に新しい水と入れ替えているのです。この水が綺麗で澄んでいなければ、臭いを取り除くはずが余計に臭みをだしてしまうこともあるのだとか。今回私たちがご紹介する3店舗、全てで「水」の大切さを教えていただきました。さらに皆さん共通して『豆腐は水が命』とも話していただきました。

富士山の周りには美味しい水が湧き出る。だからこそできるお豆腐。それは、この街に住む私たちだけが食べられる特権でした。

和田とうふや 富士宮市宝町

何代にも渡って受け継がれてゆく一丁の豆腐。

創業からおよそ100年となる『和田とうふや』。時代の移り変わりと共に、販売方法も変わってきたのだそうです。地元の商店に卸し売りをしていた昔とは違い、現在は「自分の手でまごころ込めて作った豆腐を自分の手で販売したい」という想いから店頭のみで直接販売をされているのです。

そんなお客さんとの小さなコミュニケーションを一つひとつ大切にされている四代目となるご主人からは、「お客さんとのやり取りの中で、美味しかったと言ってもらえることが最高の喜びだし、やりがいを感じるんです」と話していただきました。

従来の手法を大切にし、手作業でしか豆腐の美味しさを引き出せない工程もあるのだそうで、創業から変わらない国産大豆100%使用した豆腐は、長く愛され続けてきた信頼と、ご主人のまごころの証ですね。

店舗情報
和田とうふや

渋田豆腐店 沼津市原

親父と息子の二人三脚。背中で伝える伝統の味。

旧東海道沿い。趣のある通りにひっそりと佇む渋田豆腐店の朝はなんと午前2時から始まります。「大豆本来の美味しさを引き出すためには、気温と湿度が低い時間帯でなければいけないんです」と話してくれた二代目は、創業から60年続く店を先代から継ぎ現在も豆腐に命を懸ける正に職人。

そんな父の姿を小さな頃から見てきた息子さんは、「親父を尊敬しているから、一緒に仕事をしたいんです。自分の料理屋を持つのが夢ですが、それは親父を超えてからでも遅くないと思っているんです。今、渋田豆腐店を支えることが将来の自分にとって大切だと感じています」と三代目としての覚悟と情熱を感じさせてくれました。

親子二人三脚。先代から継がれた技と二人の情熱から作られた豆腐には、どこか優しさにも似た、包み込まれる美味しさを感じました。

店舗情報
渋田豆腐店

(有)木村商店 裾野市御宿

何年経っても終わりがない。豆腐っておもしろい!

20種類以上にわたり作られている木村商店の豆腐製品。試行錯誤を繰り返し、完成まで至ったという地元の特産品を使用したモロヘイヤ豆腐は、味や舌触りはもちろん、栄養価も優れた健康食品としても食べたいお豆腐。

現在二代目のご主人からは「毎日完璧に同じものを作るのは難しいんです。だからこそ、やりがいがあるし楽しいです。日々勉強で終わりはありません!」と、豆腐に対して妥協をゆるさないその姿は職人そのもの。

その日の気温や湿度を計算し、これまでの経験から得た“感”で毎日、毎日豆腐と向き合うのは想像以上に難しいことなのでしょう。

裾野に流れる富士の名水と県内産を始めとする国産大豆を使用した豆腐は、飽きが来ない、これからも長く食べ続けていきたくなる、そんな食べがいのあるお豆腐でした。

店舗情報
(有)木村商店
豆腐 -TOFU- 山葵 -WASABI- 蕎麦 -SOBA- 日本酒 -NIHONSYU-