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熟成の味

醤油 SYOUYU/しょうゆ

想いと素材。そして時間が生み出すひとしずく。

余分なものは一切いらない。
大豆、麦、塩と国産の原料にこだわり、富士山の恵みである伏流水を仕込み水に使います。寒冷な御殿場の気候を利用して、妥協することなく天然醸造で本物の醤油が造られます。
まず大豆と小麦を混ぜたものに、こうじ菌を加えます。日本酒や味噌で使用される米こうじとは少し違って、黄金色に輝くこの粒を二昼夜かけて「三日こうじ」と呼ばれるこうじにします。そこに富士山の湧水と鳴門の塩を使った塩水を加え、「もろみ」に生まれ変わらせます。
タンクに仕込まれた「もろみ」は蔵つき酵母の助けも借り、およそ一年の歳月をかけて発酵・熟成の時を過ごします。これを絞ったのものが生醤油。雑菌をなくすために火入れをすると出来上がり。手間ひまを押しまず、素材・時間にこだわった醤油は、市販の醤油とは違って深い赤色を帯びているのに気がつくでしょう。
さらに白眉は「再仕込み」。醤油こうじに塩水を加える工程の際、一年かけて醸造した生醤油を使います。当然のことながら出荷までに倍の時間、原料を使用する贅沢な逸品。
素材のよさ、こだわり。そして想いの深さから出来上がった醤油は醤油の日本一「農林水産大臣賞」の受賞経験があります。鑑評会用ではなく、食卓に並ぶ醤油で受賞しているというのだから驚きです。
都内や神奈川県で名を馳せる有名ラーメン店や一流のレストランのシェフなどにも天野醤油の愛好家は多く、御殿場で造られた醤油が全国を駆け巡っているのです。
一方で静岡県東部ではなるべく自らの手で納めるようにしており、地元に根ざした活動も忘れていないのが天野醤油のスタイル。生産者の顔が見える安心安全の醤油といっていいでしょう。
天野栄太郎社長は、蔵見学を受け入れたり、日本醤油協会認定の「しょうゆ博士」として小学校で醤油についての授業をするなど、日本に古くから伝わる醤油の本当のよさを伝えるための積極的な活動もしています。お刺身にはじまり、冷奴、目玉焼き。とんかつ、カレー。何にでも醤油をかけるという人は少なくないのでは。
食卓に天然醸造の醤油があったら、きっと醤油のことを惚れ直すのではないでしょうか。

取材協力/天野醤油株式会社

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