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曲げわっぱ

曲げわっぱの美味しい話

まるくて軽く杉の良い香りがする曲げわっぱ。老若男女問わず愛されるかたちのそのお弁当箱は、秋田県大館市での生産が代表的で400年前から基本的な形を変えないまま大切に残されており、国の伝統工芸品として指定されています。

弾力性に富み美しい木目を特徴とする樹齢150年~200年の天然秋田杉を薄く剥いで、熱湯につけ柔らかくした後、曲げ加工を施し、桜の木皮で縫い止めをして作られています。完成までに何人もの職人の手が加わりそれぞれの工程に時間をかけ丁寧な仕事をしているため、完成までに早くても2週間は必要なのだそうです。

和やエコに高い関心がある方に強い支持を受けているのですが、最近ではシンプルなデザインとナチュラルな質感に好感を持った20代30代の女性にも人気があるのだそうです。

そしてデザインに加えて、高い実用性が伴っていることも曲げわっぱの魅力のひとつ。杉の木の殺菌効果により食べ物が痛みづらいことや、ごはんを詰めてすぐに蓋をしても水滴が溜まりにくいので、時間が経ってもひと粒ひと粒が立ったごはんを食べられるなど、嬉しい要素が詰まっているのです。

また、一見すると繊細で使いづらそうな気もしますが、実はとても頑丈で軽く持ち運びしやすいのもポイントです。

良質な素材を使い伝統を繋ぐ熱き職人たちが手づくりをしているため、プラスチックのお弁当箱と比較してしまうと決して安いものではありませんが、丁寧に使えば10年以上使えます。また、シンプルなデザインと温かみを感じさせてくれる素材は何年経っても飽きません。そのため、長い目で考えるのであればお薦めせずにはいられません。

仕事場やピクニックに行った時、曲げわっぱならごはんもおかずも美味しく食べられます。いつもより毎日のお弁当づくりが楽しくなるかもしれませんね。使えば使うほどに味がでて愛着を感じるお弁当箱に育ちます。