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野菜と本

 ここに足を運ぶと何故か心が穏やかになるような気がします。ふんわりとした空気感に包まれた「weekend books」。
 大型書店に漂う淡々とした静寂とは違うし、ずいぶん長く営業してきたであろう老舗本屋さんのアットホーム感とも違う、リネンのような優しい質感がここにはあります。

本も素敵なものばかり。高松さんによってセレクトされた古書が並ぶ本棚に目をやると、小説やエッセイ、写真集や料理本、絵本など幅広くて見ているだけでも充分楽しい。いくつかの本を手に取って少しだけ中を覗いてみると、「やっぱりね」そう本に語りかけたくなるほど面白い。そしてそれらをセレクトした高松さんの人柄も、本を通して、なんとなく伝わってくるような気がします。
 本を探すのが、本と向き合うのが楽しい。そんな時間をゆっくりと味わってください。

ご紹介者

weekend booksオーナー

ブルーベリーもりでの
プッテのぼうけん

ブルーベリー

お母さんの誕生日に、ブルーベリーとコケモモを贈ろうと森へ探しに出かけたプッテ。ところがひとつも見つからず泣いていると、不思議なおじいさんが現れて・・・。豊かな自然を擬人化し、その中でのびのびと遊ぶ子どもの様子を描いた、スウェーデンの絵本作家ベスコフの愛らしい作品です。

わたしの献立日記

ナ ス

自らを「兼業主婦」と語り、女優と主婦をうまく両立させていた昭和の名傍役、沢村貞子が22年間書き留めた30冊の献立日記。「食べたいものを丁度いいだけ、気どらず、構えず、ゆっくり、楽しみながら食べること」そんな当たり前が一番のごちそう、と穏やかに教えてくれるエッセイです。

ことばの食卓

ビ ワ

作家武田泰淳の妻であり、自らも文筆家として随筆を発表した武田百合子。食べ物にまつわるこの作品集の冒頭「枇杷」は、亡き夫との思い出を淡々と描きながら、その独特な視点で、読む者をふっと違う世界に連れて行ってくれます。現実と夢のあわいを漂うような文章が魅力的な1冊です。

取材協力/weekend books