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涼水十選

原・浮島地区 沼津市原ほか

愛されてこその湧水。

夏シーズンになると我入道海水浴場や千本海岸など海水浴で賑わうけれど、富士市の比奈地区や三島市のせせらぎ事業など両隣を涼しい水をフィーチャーした地区に囲まれているにもかかわらず、湧水のイメージには乏しい沼津市。

と言っても、それはイメージだけで地域密着の涼しい水がそこかしこにあるのが沼津の西端、原・浮島地区。親水公園などとして整備はされていませんが、大小合わせて100を超える湧水スポットがあるんです。地域の人にお話を聞きながら、水を汲めるスポットを訪ねれば、「この水でお米炊くと美味しいから試してみなよ」とか、「やっぱりお茶だね。水道水とは全然違うから、一度使ったらやめられないよ」と教えてくれる、おじいちゃんやおばあちゃんが多いこと。

実際に手を浸してみるとその冷たさは思わず歓声をあげたくなるほど。お父さんと一緒に水を汲みに来ていたかんたくんは、水槽の水に富士山の湧水を使っているんだとか。メダカもこんなにきれいな水で泳ぎまわれるなんてちょっとだけうらやましい気がしてしまいます。

地域に密着した涼しい湧水。華やかさはないけれど、大事にしていきたい宝物です。遠方から足を運ぶ方は特にマナーを守って涼しくて楽しい水を楽しんでください。

沼津市石川 本廣寺近く
沼津市石川 本廣寺近く

勢いよくひたすら川へ流れる水をそのまま汲むことができます。趣や情緒はあまり感じられないけれど、その冷たさは“ホンモノ”。
取水時には、高さのあるコンクリート護岸の上に立たなければならないので注意が必要です。

沼津市平沼 平沼の湧水
沼津市平沼 平沼の湧水

大小100を数える浮島地区の湧水の中でも、地域共同の利用場として大きな風呂桶のようなものがあるこちら。道祖神のような石碑にも、コップでお水が備えられているのは地元での親しまれぶりが垣間見られます。 スイカや、採れたての野菜などをキンキンに冷やしたら、その美味しさが倍増しそう。

沼津市原 高嶋酒造よこ
沼津市原 高嶋酒造よこ

高嶋酒造の仕込み水を採水できる場所として有名なこちら。蛇口として整備されており、短時間であれば車を停めておける場所もあり、平日でもタンクを持つ人の列ができることも。

注)涼水十選でご紹介した水については、飲用や長期保存に関しては自己責任でご利用ください。採水施設は、地域や店舗の好意で整備、設置されている場所がほとんどです。車のエンジン音や騒音、ゴミの持ち帰りなどルールやマナーを守ってご利用ください。また、お子さまの水遊びに関しては保護者の目の届くところでお願いします。